星野道夫さんの写真
自然を撮ったり、動物を撮ったりする写真家はたくさんいますが、その中でもひとりを選べといわれれば、私は迷わず星野道夫さんの名前を挙げます。
この人の写真で印象的なものはたくさんあって、詳しくはリンク先を参照にしてほしいですが、たとえば、地平線の向こうからこちらまで、それこそ何千頭ものカリブーの群れが駆けていく様子だったり、ホッキョクグマの親子がじゃれあっていたり、冬が近づく地面に霜で縁取られたコケモモがあったりします。
この人の写真を見ると、私は、アラスカの大地で、たくさんの生命が生きて、暮らしていることを強く感じます。
その星野さんが、アラスカで写真を撮り続ける理由について語ったところがあります。少し長いですが、引用してみます。
「僕は人間にとって大切な自然は二つあるような気がして、一つは身近な自然だと思うんです。それは生活のそばにある小さな森や川であったり、自分たちが暮らしている日々の暮らしの中で毎日変わっていく自然の大切さがある。そしてもう一つは遠い自然というものがあるような気がするんですね。日々の暮らしの中では関わらないけれども、どこかにそれがあるということでホッとする、そういう自然です。(中略)それは、例えばカリブーの季節移動がなくなって、オオカミもいなくなっても、アラスカの人の暮らしは何も変わらないんですね。まして日本にいる人の暮らしにとってはもっと関係ないことなわけです。でも、何かやっぱり欠落していく部分があると思うんです。それは、僕らが想像する世界の問題で、自分がそこに行かなくてもそこに何かがあるということで、すごく気持ちがほっとしたり、いろんな想像ができる。そういう自然の大切さがあると思います。(中略)
だから、アラスカの自然を撮りながら、皆はここに来れないかもしれないけれども、それでもやっぱりそこにあるというだけで、自分の意識の中で広がっていく自然の大切さがあるような気がして、アラスカの写真を撮っています。」(「魔法のことば」より)
これを読んで、私は、自然のことばかりじゃなくて、人のことも一緒だなあ、と思いました。遠くで暮らしていて、普段は関わりがないけれども、たまにその人のことを思い出すことで、なんだか豊かな気持ちになれる。そんな関係も大切だな、と思いました。
この人の写真で印象的なものはたくさんあって、詳しくはリンク先を参照にしてほしいですが、たとえば、地平線の向こうからこちらまで、それこそ何千頭ものカリブーの群れが駆けていく様子だったり、ホッキョクグマの親子がじゃれあっていたり、冬が近づく地面に霜で縁取られたコケモモがあったりします。
この人の写真を見ると、私は、アラスカの大地で、たくさんの生命が生きて、暮らしていることを強く感じます。
その星野さんが、アラスカで写真を撮り続ける理由について語ったところがあります。少し長いですが、引用してみます。
「僕は人間にとって大切な自然は二つあるような気がして、一つは身近な自然だと思うんです。それは生活のそばにある小さな森や川であったり、自分たちが暮らしている日々の暮らしの中で毎日変わっていく自然の大切さがある。そしてもう一つは遠い自然というものがあるような気がするんですね。日々の暮らしの中では関わらないけれども、どこかにそれがあるということでホッとする、そういう自然です。(中略)それは、例えばカリブーの季節移動がなくなって、オオカミもいなくなっても、アラスカの人の暮らしは何も変わらないんですね。まして日本にいる人の暮らしにとってはもっと関係ないことなわけです。でも、何かやっぱり欠落していく部分があると思うんです。それは、僕らが想像する世界の問題で、自分がそこに行かなくてもそこに何かがあるということで、すごく気持ちがほっとしたり、いろんな想像ができる。そういう自然の大切さがあると思います。(中略)
だから、アラスカの自然を撮りながら、皆はここに来れないかもしれないけれども、それでもやっぱりそこにあるというだけで、自分の意識の中で広がっていく自然の大切さがあるような気がして、アラスカの写真を撮っています。」(「魔法のことば」より)
これを読んで、私は、自然のことばかりじゃなくて、人のことも一緒だなあ、と思いました。遠くで暮らしていて、普段は関わりがないけれども、たまにその人のことを思い出すことで、なんだか豊かな気持ちになれる。そんな関係も大切だな、と思いました。
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