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ロケットストーブ2

 ロケットストーブ_convert_20131130202941
 こちらが、自作のロケットストーブです。ペール缶を三つ重ねて作りました。
 下のほうに黒い穴が見えていますが、これは市販の煙突です。これがペール缶の中で上に向かって伸びています。そして、その周りをパーライトという、これも市販の断熱材で埋めています。
 上に伸びている煙突の根本を見ればわかるように、ペール缶に金切りバサミで穴を開けて、それに煙突を入れ、針金で留めているだけです。めちゃくちゃいい加減なつくりです。

ロケットストーブ 焚口_convert_20131130203028
 先ほどの下のほうの黒い穴の拡大写真です。ここが焚口となります。

ロケットストーブ 点火の状態_convert_20131130203151
 火をたいているところです。なんと、火が上には来ないで、ペール缶の内部に吸い込まれていっているのがわかります。ペール缶の内部に上向きに伸びている煙突(ヒートライザーといいます)は、断熱されているので、内部が高温になっています。そのため、焚口から空気を勢いよく吸い込んでいくのです。

透明な煙_convert_20131130203225
 十分にヒートライザーが高温になると、そこで木のガスは完全燃焼するので、煙の出口では、きれいな透明の煙となります。

 今回の工作にかかった費用は、煙突とパーライトだけです。しめて7000円ほどでできました。ペール缶は、近くのガソリンスタンドでもらってきたものです。
 もっと工夫して、ペチカを作ることもできますし、材料をレンガや土で作れば、もっとしっかりした暖房にもなります。
 工作としては、ペール缶を金切りバサミで切るくらいなので、難しいことは何もありません。
 なんと素晴らしく、発展性のあるものでしょうか。
 そのうち、レンガと土で、家用の暖房も作りたいです。

 
ウッドガスストーブ_convert_20131130203301

 こちらは、ついでに作ったウッドガスストーブです。これも要らない缶で作れます。キャンプ用や、緊急避難時のコンロとしても使えそうです。

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ロケットストーブ

 ずいぶんと寒くなってきました。
 いつもの年よりも、冬の訪れは遅いと思いますが、それでも毎年この季節は、体が慣れていないせいもあり、きつく思えます。
 特に、うちの作業場は、隙間だらけなので、冬の間、暖かくすることが課題でありました。
 できれば電気や石油を使わず、たくさん出る廃材を使って温まることができるもの。
 つまり薪ストーブということですが、まともに買うと高い。さて、どうしようと思っていましたが、あったのです。安価にできる薪ストーブが。

 ロケットストーブってご存知ですか。詳しくは、以下のリンクを参照していただきたいですが、初めてこれを知ったときから、とても興味を惹かれるものでした。
http://www.pionet.ne.jp/~kyoseian/rocket.html
 これは薪を使ったストーブなので、薪ストーブの一種には違いないのですが、普通の薪ストーブと違った特徴があります。
・燃焼効率がよく、普通の薪ストーブの半分から三分の一の薪の消費量ですむ
・煙突を横に長く引くことができるので、ペチカやオンドルを作るのにも向く
・構造が非常に簡単で、ホームセンターなどに売っている資材で自作をすることができる

 どうですか?面白いと思いませんか?
 特に3番目のことなどは惹かれませんか?you tubeでも、ロケットストーブの自作の方法の動画はたくさん見ることができます。
 そんなわけで、作ってみたのです。ロケットストーブ。簡単にできてしまいました。実験的なものなので、本当に簡単なものですけどね。
 さっき試運転をしてみました。なかなか良好でありました。
 写真を撮っていないので、また後日、ロケットストーブについてはご説明いたします。これで冬場も暖かく作業できるかも。

今日のうみくん

IMG_0179_convert_20131123004626.jpg

 この写真は昼間写したので、瞳が細くなっていて、なかなかするどい顔つき。結構スリムに見える。
 でもほんとはずんぐりむっくりで、のんびりした甘えん坊。
 最近は寒くなってきたから、すぐに懐に入りたがる。
 今日などは、仕事場にやってきて、ずっと懐の中でのどをごろごろ鳴らしていた。

さくデ。2013 ご報告4

 何度かご報告してきた、さくデ。の作品紹介もこれで最後。
 もう一月前のことになるのですね。今ではもう、季節も急に移り変わってしまい、遠い昔のことのようです。
 さて、お次に紹介するのは、長野建築士会・佐久支部による佐久穂町の既存近代建築物再考によるまちづくり~景観保全及び活性化事業のご紹介です。
 実は、写真を撮り忘れまして、文章のみのご紹介になるのですが、この作品、というか街づくりの取り組みのご紹介は、絶対にしておきたいと思っていたものなのです。
 これは、以前、このブログにも取り上げました、光と蔵というイベントがありましたが、
http://yuzuriha472.blog121.fc2.com/blog-entry-309.html
このイベントは、実はこのまちづくり事業の一環としておこなわれたものだったのです。
 この近辺には、このような古い町並み、古民家がまだまだ残っています。ただし、多くの場合、それが生かされている状態ではありません。
 一言で言うと、老朽化した建物を維持することが困難だから、ということになってしまうのですが、そこをもう少し突き詰めてみるといろいろなことが浮かび上がってきます。
 なかでも、工法が今と昔では変わってしまって、昔の工法で建てたり、修理したりすることが難しいということがあげられると思いますが、ここにはさまざまな問題点が中にあります。
 昔からおこなわれてきた工法は、今よりももっと長い工事の期間が必要でした。これは単に機械が無かったからというだけではありません。木工事においては使う木を吟味して、適所に適切に加工して使ってきたからです。壁を塗ることについても、たとえば土蔵を塗るためには3年ほどかかったといわれます。
 こういう方法は、効率化の元に切り捨てられていき、いまではその技術をもっている人が非常に少なくなっています。
 さらに言えば、このような古民家では、その場所に必要な材木を、それに使うためにふさわしくなるように育ててきたと思われるようなところもあります。つまり、孫の代に建てられる家の木を予想して準備をしていたのです。なんと気の遠くなるような時間でしょうか。
 材料を準備する時間まで含めると、どれほどの時間が必要なのか、わからなくなってしまいますが、このような長いサイクルがあって初めて建てられるものだったのです。
 そんなわけで非常に維持をすることが難しい古民家ではありますが、拙ブログの光と蔵の写真や、さくデ。の会場の川村家住宅の写真を見てもわかりますように、大きな魅力を持っていることもまた事実です。これは単に懐古趣味で片付けられるものではないのではないでしょうか。
 今回、長野建築士会・佐久支部の取り組みは、このような古い町並みをこれからの街づくりに生かそうという、非常に意欲的なものでした。また、この土地の魅力を生かすという意味でも興味深く、これからをとても期待しております。

 ちなみに、この取り組みは、今年の全国建築士会全国大会において、日本建築士会連合会会長賞を受賞されたそうです。本当におめでとうございます。私も、自分のことの様にうれしいです。

 さて、最後はわたくしめの作品です。カラマツのサイドテーブル

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 相変わらず、カラマツを使った家具であります。
 カラマツについては、もう何度もこのブログでも書いてきたことですが、長野県で最も植林された樹木であります。ねじれる、狂う、などの欠点が多く、なかなか家具として使われることは無かったのですが、そこをあえて色々と試しています。
 やっぱりね、森林って佐久だけに限らず、長野県のような土地の最大の資源のひとつだと思うのです。だからそれを生かして、仲良くやっていく必要はあるんじゃないかなあ、と思います。もちろん、自分が家具を作ったところで、量的には、何も変わらないんだけど、少しはカラマツを見直すきっかけになってほしいなあと思うわけです。
 これまで色々試してみて、世間で言われるほど、悪い材料ではないとは思っています。難しさはあります。でも、まったく使えないわけじゃない。いいところもたくさんあると思う。これを、ここにはカラマツを使いたい、カラマツを使う必要がある、というところにまでもって行かなきゃいけないんだなあ。これが難しい。
 ちなみにこの塗装は、シェラックニスとコーパルニスによる、フレンチポリッシング。透明度の高い拭き漆みたいなものとお考えください。拭き漆よりも、元の木の色が生かせるようにこれを選びました。

 最後に、今回のさくデ。のイベントは、優秀な仲間のスタッフたちと、素晴らしい会場に助けられて、大変大盛況のうちに終わることができました。ご紹介したように、今後を見るのが楽しみな作品も出てきました。来年については、まだ何も出てきておりませんが、より良いものにしていきたいと思います。どうもありがとうございました。
 

 

さくデ。2013 ご報告3

 作品紹介の3回目は、佐久市望月で有機農業をされている、長谷川治療院・農業部さん。
 まず、この不思議な屋号に?、と思ってしまいますが、旦那さんが鍼灸マッサージ師をされていて、奥さんが農業をしているということです。治療院の事業の一環ということでしょうか。東洋医学の世界では、医食同源と言いますし、つながりは深いものであります。

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 今回、作品として出してもらったものは、長谷川さんの野菜と、それを使った料理を提供している軽井沢の小さなレストラン、ビストロ・ラリグラスさんとの関係についてです。
 これが作品?これがデザイン?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、自分はこれほど素晴らしいデザインはそうはないと思っています。
 長谷川さんの野菜は、健康で、美しく、おいしい野菜です。それは化学肥料や、農薬を使っていないというだけではありません。肥料を最低限に抑えて、野菜自身の力で養分を採ってくる、たくましい野菜だからです。こういう野菜には、虫がつきにくく、病気にも強いです。だから見た目も美しい。
 そして実際に包丁を入れてみればわかりますが、大根もにんじんも滑らかできめ細かいです。包丁を入れるのが気持ちいいと思ってしまいます。味も濃いし、だからといってアクやえぐ味があるわけでもありません。本当においしいです。
 その長谷川さんの野菜の味をきちんと理解して使っているのが、ビストロ・ラリグラスさん。かたちや大きさが不ぞろいなことや、一般の野菜よりも割高なことは、レストランではなかなか大変なことだと思いますが、それでもこの野菜でこそ出る味があると使い続けています。
 そしてこのラリグラスさんの野菜の使い方も素晴らしいんです。あくまで野菜の味を前面に出して、シェフ自身は一歩引いたような料理をされています。食べログにも出ていますので、軽井沢を訪れた際にはぜひどうぞ。
 とここまで書いても、どこがデザインなのか、と思われるかもしれません。本当に特別なことは何もないのです。ただ、長谷川さんは健康で美しくて、おいしい野菜を作って、それをラリグラスさんが理解して、それを生かす料理を作って、そこに来るお客さんが食べて幸せな気持ちになって、そのことで長谷川さんもラリグラスさんも幸せになるというただそれだけですけど、それはデザイン(に限らずなんでも)が目指す、究極の関係ではないですか。
 かく言う私も、それが素晴らしいと思ってこんな文章まで書いてます。幸せの波はこのように広がっていくのです。

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 長谷川さんの野菜。

 次は小諸の陶工、岡本一道さんの作る、日用食器たち。

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 以前から私自身もたびたびお世話になっている岡本さんですが、陶芸家ではなく、陶工と名乗っているあたりにプライドを感じます。芸術品ではなく、日々使うものを作っているのだといつも言っておられます。
 そう言われるとおり、岡本さんの食器には余計な飾りは無く、使うに当たってのちょっとした気遣いのある形、丈夫さと使いやすさのバランスを考えた形をしています。そして何よりも安いです。
 こういう考え方は、私も深く共感するところであり、分野は違えどそういうものを作って行きたいなあという、ひとつの目標でもあります。
 写真では一つ一つのものの形がよくわかりませんね。もうちょっとアップの写真を撮っておけばよかった。

 これで終わりのつもりでしたが、あと一回、作品紹介します。次回も見てください。

さくデ。2013 作品紹介 その2

 作品紹介 第二弾です。
 今回のさくデ。の出品数は、30近くあり、とてもすべては紹介できないのですが、その中でも印象に残ったもの、これから発展してほしいと自分が思うものをいくつかご紹介して行きます。

 第三番目にご紹介いたしますのは、佐久市の大工さん、片井さんの木組み
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 片井さんは、今回の実行委員でもあり、私もずいぶん迷惑を掛けたり、助けていただきました。
 この作品は、大工さんが家を建てるときに使う、さまざまな種類の木組みが使われており、それぞれにその名前が書いてあります。もっといろんな角度から写真を撮って、ご紹介すればよかったですね。
 こんな風に、伝統的な木組みができる大工さんもずいぶん減ってきています。それはプレカットといわれる、工場で木の加工を簡単にできるようになったことなど、技術的な進歩(?)によることもありますが、木造住宅に金具を使わなくてはならないという、法律的な縛りのせいもあります。
 また、今、プレカットを技術的な進歩とカッコつきで述べましたが、そうとも言い切れないところがあります。確かに、割と複雑な木組みの仕口を大量に、すばやく作ることができるという意味では進歩なのでしょうが、大工の知恵というのは、そういうところにあるのではありません。このようなさまざまな木組みの仕口の選択も含めて、最適な木の使い方をできるというところにあるのです。木というのは、同じ樹種であっても、同じものはひとつとしてありません。それを一つ一つ吟味して、最適な使い方をするには、こういった手仕事を通じて得た感覚に寄ってしか得られないものです。そしてその感覚を得るには、膨大な手加工の経験が必要なのです。
 机上での構造計算では、樹種など、いくつかのデータによって計算するほかはありません。それは大工の経験から感覚的に導き出された木の使い方に比べると、とても荒いものといえます。また、プレカットで加工できるのは、まっすぐに挽かれた材料だけです。家の部材によっては、曲がった材料を使ったほうがよい場合もありますが、それができないというのは、家にとっても構造的に弱くなってしまう弱点がありますし、山の木を有効に使うという意味でも、無駄が多いということになります。山に立っている木は、必ずしも真っ直ぐではないのですから。
 また、木というものは繊維の方向によって強度が違ってきます。もし曲がった材を無理やり真っ直ぐに引いたものを使ってしまったら、当然強度は弱くなります。そういったものを一律に使ってしまっては、計算どおりの強度は出ません。
 今、家作りも大量生産的に建てられるようにもなってきましたが、それでは本当のいい家はできないといっていいと思います。本当にいい家を建てたいと思ったら、このような、きちんとした技術を持った、地元の工務店の大工さんがおこなっていくべきでしょう。
 これも、この作品自体というより、片井さんの技術、地元の工務店そのもののよさをアピールしたものとして読み取っていただきたいです。

 お次は佐久市出身の写真家、ノザワヒロミチさんによる、ショップシェアという考え方です。
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 ノザワさんは、このイベントを通してはじめてお目にかかったのですが、実は結構有名な写真家だそうです。
 ここでは、ショップシェアという考え方そのものを作品として発表していただきました。
 日本全国でシャッター商店街というものが問題になっています。地元の個人商店が、公害にできた大型のショッピングモールなどに押されて、さびれていっていることです。
 買い物をしていて、何が楽しいかといえば、そこの店員さんとのやり取りです。店員さんのうんちくを聞いて感心したり、そのなかから、商売に対する情熱や誇りを感じることで、信頼関係を作っていくのです。そうやって、そのお店が自分にとっては無くてはならない存在となって行きます。それこそがそこの地域に住む醍醐味といえるのではないでしょうか。
 ここまでに紹介したいくつかの職業も、そのような信頼関係が無くては成り立たないようなものばかりです。
 こういう関係が崩れてきたのは、大型ショッピングモールなどが進出してきたことによって、同じものであっても価格が安いものが簡単に手に入るようになったことが挙げられますが、その裏には、大手メーカーなどが、大量に、安く、均質な性能のものを流通させることができるようになったことがあります。
 値段が安くても、それなりのものを手に入れることができるので、とにかく値段を見て買えばいいというようになってしまったのです。
 でも、それは実は貧しいことなのではないでしょうか。
 ノザワさんが提案していることは、若くて、やる気のある人のアイデアと、経験と設備を持った個人商店を結びつけるものです。
 安くて、それなりのものは、それなりでしかありません。自分の暮らしを豊かにしていきたいのならば、それなりのものをどう使っていくかという知恵でしょうし、その知恵を凝らしていけば、より良いものが必要ということになっていくはずです。そういった知恵をはぐくんでいくためには、信頼のできるお店とつきあうということは不可欠でしょう。
 買い物自体が楽しいと思える、活気のある商店街作りのデザインとしての一石と思いました。

 まだあと1回、続きます。

 

さくデ。2013 ご報告2 作品紹介

 さくデ。2013のご報告の続きです。
 さくデ。とは、佐久デザインフェアが正式名称であるらしいです。らしいです、というのは、みんなさくデと呼んでいるので、ずっと正式な名称を知らなかったのです。今回、役所に提出する書類を読んで、初めて知りました。
 つまりこれはデザインの展示会なのです。
 デザインとは何か、というのは、私たち実行委員の中でもずっと議論されていて、実はまだはっきりとした答えは出ていません。
 普通、デザインというと、ちょっと格好いいもの、というイメージがあると思います。でもそれはデザインのもともとの意味ではありません。本来は、与えられた問題を解決する方法を示すこと、なのです。
 今回、私たちは、「佐久をデザインではぐくもう」というテーマを設定しました。つまり、佐久の何かをはぐくむものであれば、どんなことであってもいいのです。
 この解釈は、デザインと言う言葉から想起されることとはかなり違うので、正直なところ、どんなものが出てくるか、非常に不安でありました。
 でもふたを開けてみると、なかなか面白いものもありましたので、いくつかご紹介します。

 まずはじめにドロップレット・プロジェクト
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 障害者とのコミュニケーションをとるために開発された、シンボルです。長野県の養護学校の先生方が開発されたもので、日本で最も使われているシンボルだそうです。

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 例えば上の写真は、かわいいという意味を示しています。これはわかりやすいですね。でも、絵とそこからイメージする言葉は、人によって異なることもたくさんありますので、一つ一つのシンボルを確定するには、相当な苦労があったのではないかと想像できます。
 これをタブレットPCに入れて、絵をクリックすると音声が出るようなものもありました。言葉を使うことができない人とのコミュニケーション手段のデザインです。

 次に、佐久市の左官職人、田村さんの作品、一合炊き竈
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 田村さんは、まだ30代の若い職人さんですが、相当な腕の持ち主です。
 左官というのは、本来は家の壁を塗る職業です。ところが塗り壁自体が非常に少なくなってしまったので、なかなか難しい職種でもあります。
 そして、この左官という職業は、地域というものと切っても切れない関係の職業なのです。
 かつては、家の壁は、みな塗り壁でした。柱と柱の間に、木舞(こまい)という、木や竹の細い棒を編んだ、網のようなものに、土とわらを切ったものを混ぜた、泥団子をつけます。これを荒壁といいます。そのあと、漆喰などで上塗りをするのですが、この土やわらは当然、地元のものを使いますし、荒壁をつけるのは、左官屋さんではなく、その施主さんや、近所の人たちを駆り集めておこなわれるものでした。地域社会のつながりがあってこそ成り立つ職業なのです。
 今では、石膏ボードの上に、いきなり中塗りや上塗りをするような工法が主体となっていますが、田村さんは、そんな中でも、昔からある方法を身につけて、生かそうとしているのです。
 この竈を見たお客さんの中には、「どうやって焼いたのですか?」と、焼き物と区別がついていない方もおられましたが、今の常識はそんなものかもしれません。
 でも、ちゃんとした塗り壁は、部屋の湿度の調整を自然にしてくれる、とても優れたものであることには間違いありません。がんばってほしいなあ。もっと左官という職業自体を認知させて、ちゃんとした壁の家を作りたい人を増やしてほしいです。
 自分にとっては、この竈、というよりも田村さん本人、左官という職業自体が作品と思いました。

 続きます。

さくデ。2013 ご報告

 気がついたら11月になってしまいました。10月は、自分が運営に関わって、力を入れてきたイベントさくデ。2013があり、その後にも急ぎの仕事があったりして、怒涛のような日々でありました。それが終わると、気が抜けてしまったのか、少し体調を崩してしまったり、平常に戻るまでに時間がかかってしまいました。いつも読んでくださっている方、なかなか更新できずにいて、申し訳ありません。
 さて、そのさくデ。のイベントについてご報告いたします。
 これは、始まるまで不安な気持ちでいっぱいだったのですが、ふたを開けてみると、本当にたくさんの方が訪れてくれました。この近隣だけでなく、県内でも遠くのほうから来てくださったりもしました。また、うれしいことにこのブログを見てきてくれた方もいらっしゃいました。Aさん、本当にありがとうございました。
 また、5日間の会期中、ずっと天気がよかったですし、皆さんに楽しんでいただけたと思います。
 それになんといっても、会場である川村家住宅が素晴らしかったです。

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 こちらは門を外側から見たところ。

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 こんな、江戸時代に建てられた古民家が今年の会場でした。

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 二階の廊下。

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 縁側でくつろぐお客さま。

 写真でもちょっとは雰囲気を感じてもらえるかも知れませんが、この会場に来ると、みな癒されるといったらいいのか、なんとなくほっとした感じになり、作品を見ながら、会場のかもし出す雰囲気を味わいながら、時には縁側でくつろぎながら、このイベントを楽しんでもらうことができたようです。
 この土地と、家の神様が降りてきて、私たち主催者の思いや、作品を出した出展者の思いをやわらかく受け止めて、それを見に来た人たちに伝えることを手伝ってくれたような気がしています。この土地の過去と未来が結び合ったところを見たように思いました。本当に奇跡のような5日間でした。
 作品については、次回。続きます。
プロフィール

ルーシェンカ

Author:ルーシェンカ
長野県の小海町で家具を製作しています。
家具のこと、木のこと、森のこと、その他の身の回りのことを紹介していきたいと思います。
メールアドレス atsushitakahashi@nexyzbb.ne.jp

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