FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

黒田辰秋展

 もう、一月近く前のことになりますが、東京に納品に行ったついでに、横浜そごうでやっている、黒田辰秋展を見てきました。
 黒田辰秋という人は、もうずいぶん前に亡くなってしまった方ですが、木工をかじった人ならば、知らない人はいないほど有名です。木工芸の分野の最初の人間国宝で、白洲正子、志賀直哉、川端康成、黒澤明など、著名な文化人がその作品を使っていたことでも知られています。
 私も、そういったことから、木工を始めたころには興味を持っており、京都に行ったときには、鍵善という、彼の作品が実際に使用されている和菓子屋さんを見に行ったり、図録を購入したこともあります。
 でも今回ほど、たくさんの作品を一度に見られる機会はいままでにありませんでした。
 実際に見てみた感想は、「?」です。
 どんなはてなかというと、この人は、人間国宝にまでなって、たくさんの文化人や目利きといわれる人から愛されてきたけれども、どこがそんなにすごいのだろうか、ということです。
 その疑問は、もうずいぶん前からあったのだけれども、実際にものをこれだけ見てみると、やはりこの人は持ち上げられすぎていると結論付けざるを得ませんでした。
 例えばお盆。材が厚すぎていかにも重そうです。お椀やくずきりの鉢なども大きすぎる。→用を考えているとはいいがたい。
 彼が生涯使い続けてきた文様の卍文も、文様が目立ちすぎて気味が悪い。→造形のバランス感覚が悪い。
 拭き漆、朱、溜塗りなど、漆塗りもおこなっていた方ですが、ごみが結構残っている。
 漆の下地がはがれているものも結構ある。これは、作られてからの年数が経っていることを考える必要はありますが、どうも下地に使われた漆の量が少なかったのではないかと推測されるはがれ方をしているものもありました。→要するに漆塗りの技術の基礎ができていない。

 この人は個人作家のさきがけのような人で、塗師屋の家に生まれたのですが、体が弱かったために家業の修行を修めることはなく、独学で木工技術を習得し、木地から塗りまでを一貫しておこなってきた方です。その方法を切り開いてきたためか、今でも崇拝する人はたくさんいるようです。
 でも自分には、個人で勉強する限界のようなものが見えて、身につまされる思いがしました。そういう意味では勉強になりました。背筋が凍る思いでした。
 
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ルーシェンカ

Author:ルーシェンカ
長野県の小海町で家具を製作しています。
家具のこと、木のこと、森のこと、その他の身の回りのことを紹介していきたいと思います。
メールアドレス atsushitakahashi@nexyzbb.ne.jp

FC2カウンター
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。