fc2ブログ

青山クラフトマーケット

 今週末、23,24日に東京青山の国連大学で行われる、TOKYO CRAFT MARKET|Season 02 : Summer 2016に出展いたします。
 しばらくこちらの地元での活動が多かったので、よその場所でこういう大きなイベントに出展するのは久しぶりです。
 詳細はこちら。
 http://farmersmarkets.jp/tokyo-craft-market-02/
 お近くの方はぜひ足をお運びください。新作もいくつかだします。お求め安い値段のものも用意してお待ちしております。

民藝夏季学校佐久会場

 更新が滞ってすみません。
 先週金曜日から日曜日までの三日間、佐久市望月で行われた民藝夏季学校に、スタッフとして参加してきました。
 民藝夏季学校については、私はちゃんと理解していないのですが、民藝運動にかかわる人たちの勉強と交流の場のようです。毎年夏になると、全国の数か所で行われていて、もう数十年も続いている民藝の夏の恒例行事です。
 ふつうは、手仕事の産地で行われることが多いのですが、これといった特色のある産地ではない佐久市で行われたのはなぜか。
 佐久市望月には、多津衛民芸館という民藝運動にかかわりの深い美術館(?)があるのです。私も普段からとてもお世話になっています。
 その多津衛民芸館に集う人たちが中心となってこの夏季学校を企画したのですが、今回の夏季学校では、おそらく今までにはない学びの場になったと思います。それは、ものづくりについて焦点を当てるのではなく、手仕事と平和との関係について考察を深めることと、この望月の風土を紹介することに力を注いだからです。
 望月というところはちょっと不思議なところで、一見ふつうの田舎町なのですが、この界隈ではおそらくもっともよそからの移住者が多く、とくに有機農業が盛んな町なのです。また、この多津衛民芸館に集う人たちの会話がちょっとおかしい。皆さん普通の田舎のおじさんおばさんなのに(というと語弊がありますが、あえて親しみをこめて)、憲法九条がどうだとか、TPPがどうだとか、そんな政治の話題が飛び交っています。また、そういう一見普通のおじさんが、はるかに年下の私でさえ赤面して言えないような夢や理想を語ったりしています。
 私の住む町ではそうではありません。田舎の町というのは、一般的に保守的なところで、だいたい自民党にべったりです。個人的な思いはともかく、国や県からの公共事業や補助金で成り立っているので、時の政権の機嫌を損ねるようなことは言えないのです。ところがここではそうではない、リベラルな土壌があり、それがよそ者をひきつけているのです。
 そしてそのリベラルな土壌の原点にはこの多津衛民芸館の創始者である、故小林多津衛氏がいます。
 白樺派の教師であり、ガンジーやシュバイツァーに思想的な影響を受けた小林多津衛氏は、この地で白樺派の理想主義を広めていきました。そして、その薫陶を受けた人たちはそれぞれ独自の活動を通して、この街の発展に寄与します。ある人は有機農業の先駆者となり、ある人は地産地消のレストランの奔りとなり、あるひとは市民運動を通して住民の自立の意識を植え付けてきました。
 このような、数世代にわたる努力の結果が今、様々なところで花開きつつある町なのです。
 今回の夏季学校ではそういった望月の風土の一端を感じてもらえたと思います。
 また、多津衛民芸館では「平和と手仕事」という小冊子を発行していて、手仕事と平和との関係が大きなテーマとなっているところです。私も、この両者には深い関係があると以前から感じてはいました。例えばガンジーは非暴力でインド独立を導きましたが、その重要な柱には手仕事がありました。イギリスに独占されていた、塩の製造や織物づくりに対抗して、自ら塩を作り、糸車を回したのです。このようなことから、これからの平和で豊かな社会を作るためには、手仕事が重要な役割を果たすとなんとなく思いながら、それをうまく説明することができずにいましたが、今回の夏季学校での、清泉女子大学教授の中見真理さんの講演は、よく整理されていてわかりやすかったです。
 民藝運動というと、滅びゆく手仕事を守る運動だと一般的には理解されていて、それは間違いではないのですが、そもそもその創始者の柳宗悦に、差別の撤廃や、それぞれの地域の特性を認め合おうとする思想がありました。そして、その地域の特性を表しているものが、その土地の民藝なのです。だからこそ、それを守り、発展させようとしたのだと考えられます。
 今回の夏季学校は、手仕事の産地ではない土地で行われただけに、ほかで行われるものとは少し違ったアプローチで、民藝の根幹に迫るような、非常に良いものになったと思います。(自画自賛!)

 

 昨日の写真。
 やっとこの町でも桜が満開に。でも、午後に降った雨のせいで、今日はもう散り始めていました。
 IMG_0594_convert_20160422224645.jpg

野生のワサビ

 山菜の季節です。
 フキノトウのとうが立ち、小さなふきの葉が地面から顔を出すころ、沢沿いではワサビの花が真っ盛り。
IMG_0587_convert_20160412234605.jpg
 野生のワサビは、根は大きくは育ちませんが、この葉っぱや茎、花がとてもおいしい。山菜の中で一番好きかもしれません。

IMG_0588_convert_20160412234631.jpg
 こちらはクレソン。これもおいしい。
 しばらくこちらを楽しんだあと、GWごろにはいよいよタラの芽やウド、コシアブラが旬となります。いい季節がやってきた。

珍しいお仕事part2

 また珍しいお仕事です。
IMG_0572_convert_20160410230857.jpg
 何でしょう?何だと思いますか?
 
 正解は鏝板。左官屋さんが漆喰や土をのせるパレットのようなものですね。
 知り合いの左官屋さんに頼まれました。材はいちょう。ふつうは杉で作るものですが、杉の場合は、使っているうちに木目の柔らかい部分がへこんで凸凹になりやすいのです。いちょうの場合はそういうことが少ないので、こちらのほうが優れているのではないかと思います。まあ使ってみないとわかりませんが。
 プロの道具は要求が高いので難しいです。これも果たしてどうでしょう。結果が楽しみのような恐ろしいような。
 
IMG_0573_convert_20160410230929.jpg
 それと合わせて頼んでいただいた岡持。作業の道具を運ぶのに使うのでしょうか。こちらはカバ材で作りました。
プロフィール

ルーシェンカ

Author:ルーシェンカ
長野県の小海町で家具を製作しています。
家具のこと、木のこと、森のこと、その他の身の回りのことを紹介していきたいと思います。
メールアドレス atsushitakahashi@nexyzbb.ne.jp

FC2カウンター
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR